高速充電ステーション

2021年9月5日

新しくできた街の高速充電ステーションを訪ねてきたので、それをまとめようと思ったところ、カテゴリーをどこにしようか迷ってしまいました。デンマークは、何をするにしてもデザインを避けては通れないし環境問題のパイオニアなので、それらにまたがることが多い、と改めて思った次第です。

デンマークの現在のEV率は0,8%。2030年までにこれを37%まで引き上げる目標があり、あちらこちらでインフラの設備が進んでいます。今、電気エネルギーに石油は使われていません。風力発電のデンマークと世界でも認識されていることからもお判りいただけるので、さほど驚くことではないかと思います。ですが、石油はデンマークの全エネルギー消費の40%にもなります。これがガソリン車に使われています。

地方へいくと、移動距離や移動した先での給電確保の問題があってかハイブリッド車はよく見ますが、ガソリン車が圧倒的です。都市部は人口密度も高く、通勤もそう長い距離ではないので、EV率は都市部が高いです。住宅街の公共パーキングエリアにも続々設置が進んでいます。

17時から翌朝8時までは駐車できるので、夜間充電が可能です。日中は3時間まで。住宅街の無料公共駐車場。
集合住宅に住んでいてもEVオーナーになるのは難しくありません。企業で充電スタンドを設置しているところもあるし、街にもあるし、です。

余談ですが、日本では石炭火力発電が原子力の代わりに動いているようで、なかなか厳しいですね。デンマーク、石炭とコークスは、1990年は全エネルギーの34%を占めていましたが、現在は5%です。

さて、これが高速充電ステーションです。
木造です。環境に配慮しているんだ、とのメッセージですね。新聞の記事には、未来は来た!次はワカメか豆腐か、、って、笑えました。

場所は、コペンハーゲン市隣接の市の市庁舎裏の駐車場です。2-30台分を削って作られました。
ベンチは公共エリアでよく見かける、コペンハーゲンベンチ。

お支払いは、スマホのアプリでキャッシュレス。
天井にカメラ。トラブルがあったときに確認できる。防犯にも使える。
昔懐かしい、ペトロの匂いもせず、油のシミもなくきれい。
シンプルで美しいデザイン。デンマークが得意とするところです。ケーブルも、通常一般車は自分のものを使用しますが、ケーブル備え付け。

ここは、いくつかあるうちのClever という会社の充電ステーションですが、2009年からEV促進に参加してきており、来年は500カ所の充電ステーションを作る計画があります。エネルギー共同体やファイバーネット企業が背後にいます。北欧全体に広げていこう、北欧から世界へ発信していこう、という狙いです。かっこよく、実用的で持続可能なデザインを、がモットーのCobeCobeの高速充電ステーション。

一般車用充電ステーションの後ろには、タクシー専用があります。ケーブル備え付け。30分以内でどいてね、の標識。少し前までは、とりあえず多く設置する、が最優先だった。
プラグ、車両側の差し込みの形が違うので、三種類。
大きな市庁舎の正面と広場。コペンハーゲンのお隣の市。
大きな市庁舎でしょう? 戦争で工期が遅れましたが、無事1953年に完成です。
人口約10万人の市ですが、動物園があったりと緑豊かで、おしゃれなカフェが多く、若い人にも人気の市です。
広場の前の交差点。